南海高師浜線は2021年5月22日(土)から高架化工事中の約3年間、バスによる代行輸送が行われます。(2021年3月19日一部加筆)
大阪府、高石市と南海電気鉄道は、高石市内で南海本線・高師浜線の連続立体交差事業を行っています。2016年5月の南海本線下り線(和歌山市駅・関西空港駅方面)の高架化に続き、2021年5月22日(土)の始発列車からは上り線(難波駅方面)も高架線路での営業が開始し、南海本線の高架化が完了します。
対象となるのは、南海本線羽衣駅周辺から高石駅周辺までの約3.1km区間です。羽衣駅および高石駅は上り線高架ホームの使用が開始されますが、切替後も仮駅舎の撤去工事や、外観等の仕上げ工事が続けられます。両駅とも仮駅舎の撤去が完了するまでの間、駅西側(海側)からの利用は現在の改札外自由通路を経て高架駅舎に行く必要があります。
続いて高師浜線羽衣駅〜伽羅橋駅間約1.0kmの高架化工事が始まりますが、工事期間中は高師浜線の運転が休止され、バスによる代行輸送が行われます。代行バスが運転される期間は、南海本線の高架化切替日5月22日(土)の始発から約3年間とされています。
羽衣駅〜高師浜駅間には代行駅(バス乗降場)が設置されます。(代行)羽衣駅は、羽衣駅高架下にバス乗降場が設けられ、羽衣駅高架駅舎(南海本線ホーム)からは専用通路と代行バス乗換専用改札口を通っての利用となります。(代行)伽羅橋駅は、府道堺阪南線に南北2か所のバス乗降場が設置されます。(代行)高師浜駅は、府立臨海スポーツセンター敷地内が臨時のバス乗降場となります。
(代行)羽衣駅〜(代行)高師浜駅の所要時間は約15分と見込まれていますが、利用客の乗降や交通事情等により到着時刻が前後する場合があるとしています。代行バスは、現在の高師浜線の運転本数に準じた本数で運行されますが、朝夕の通勤・通学時間帯など多客時には、運行本数を増加して対応するとのことです。
代行バスは、鉄道線との乗り継ぎも含め従来の鉄道運賃と同額で利用できます。(代行)羽衣駅を含む区間を利用する場合は、(代行)羽衣駅の代行バス乗換専用改札口を利用するため、ICカードなど各種乗車券でも乗車できます。(代行)伽羅橋駅(北・南)〜(代行)高師浜駅間のみ利用の場合は、現金や回数券、定期券等のみの取り扱いとなり、ICカードチャージ残高での乗車はできません。また、(代行)伽羅橋駅(北・南)相互間の代行バス利用はできません。
南海電鉄によると、先に踏切を除去することによる高架化工事中の渋滞軽減ならびに、列車の運転を止めることによる工事期間の短縮を目的に、高師浜線の運転を休止することにしたと説明しています。連続立体交差事業の完成後は13か所の踏切が除去され、踏切での渋滞や事故の解消により交通がスムーズになるとして、期間中不便になる沿線住民や高師浜線利用者に理解を求めています。